家計を預かる身として、家の維持管理コストをいかに抑えるかは常に大きなテーマです。特に水回りのトラブルや設備の更新は、専門業者に依頼すると驚くほど高額な請求が来ることがあります。先日、我が家のトイレの暖房便座が故障した際も、まずは見積もりを数社から取りましたが、本体代に加えて工賃や廃材処分費で数万円という金額を提示されました。そこで浮上したのが「自分で交換する」という選択肢です。結論から言えば、これは家計にとっても、また住まいの知識を深める上でも、非常に賢い選択であったと確信しています。DIYで便座交換を行う最大のメリットは、何と言っても製品選択の自由度と価格です。ホームセンターのセール品やネット通販の型落ちモデル、あるいはポイント還元率の高い時期を狙って購入すれば、業者から提示される定価に近い価格とは比較にならないほど安く手に入ります。最新の瞬間式温水洗浄便座であっても、工賃を含めた業者価格の半額以下で済むことも珍しくありません。浮いたお金で、もうワンランク上の除菌機能付きモデルを選んだり、トイレットペーパーホルダーやタオル掛けを新調したりすることも可能になり、トイレ全体のアップグレードが予算内で実現します。もちろん、自分で行う以上はリスクも伴いますが、それは正しい知識でカバーできます。交換作業自体は、ボルトを二本外して付け直すという非常にシンプルな構造に基づいています。プラモデルを組み立てた経験がある人や、家具を自分で組み立てたことがある人なら、決して高い壁ではありません。唯一の不安要素である水漏れについても、接続部に新しいパッキンを使い、規定の強さで締めるという基本さえ守れば、過度に恐れる必要はありません。また、自分で作業することで、将来的に水漏れが発生した際にも、どこを確認すればよいか、どの部品を替えればよいかという判断力が養われます。これは長期的な住宅維持コストの削減につながる大きな無形資産です。また、意外と忘れがちな節約ポイントが「節電・節水」です。古い便座、特に常に水を温め続ける貯湯式の温水洗浄便座は、かなりの待機電力を消費しています。今回、自分で交換した最新の瞬間式モデルは、使う瞬間だけお湯を作るため、月々の電気代が数百円単位で安くなることが見込まれます。自分で作業することで初期投資を抑え、さらに最新技術によるランニングコストの低減も享受できる。これはまさに、賢い消費者が選ぶべき道と言えるでしょう。
古いトイレの便座を自分で交換して費用を抑える賢い選択